投稿者 : 博美 鈴木、投稿日 2018 年 12月9日

直行便が復活! 悠久のロマンに満ちた国エジプトで訪れるべき場所5選

情勢不安から日本線を運休していたエジプト航空が、成田~カイロの直行便を復活!週1便とはいえ、直行便の復活は旅行先を選ぶ上で重要なポイントですよね。そんなエジプトは言わずと知れた世界四大文明のひとつだけあって、悠久の歴史が感じられるスポットは無数。さらにビーチリゾートとしての顔も持ち合わせます。今、人気が再燃するエジプトのマスト・スポットをご紹介します。

1.やっぱり外せないエジプトの象徴 ギザの三大ピラミッド

ピラミッド

ギザのピラミッドはナイル川の西側に位置し、エジプトの玄関口となる首都カイロから車で30分ほどのところにあります。古代のエジプト人は、ナイル川を基点に、東が現世、西はあの世と考え方をしていたことから、ピラミッドを含め、昔の墓所は全て西側に置かれています。ナイル川は三途の川なんですね。
ギザの三大ピラミッドは、紀元前2500年の古王国時代に絶大な権力をもったクフ王、カフラー王、メンカウラー王の3人の王が造ったもので、テレビで見るよりもはるかに巨大で威厳に満ちています。ところで、ピラミッドは世界の七不思議で唯一現存する建造物なんです。まだまだ謎だらけですが、現代のテクノロジーを持って今も内部を調査中。4500年の謎解きは続行中です。

ピラミッド

遠景で見るとわかりませんが、実は一つ一つの石の大きさが半端ない。クフ王のピラミッドで使われた石材の数はおよそ230万個、ひとつの石の重さは平均2.5t、大きな石だと7tもあるそうです。建造方法は、スロープ説やクレーン説、ウォーター・シャフト説など飛び交っていますが、未だ解明されていません。

スフィンクス

またピラミッドの参道入り口に立つスフィンクスは、全長73.5m、全高20m、全幅6mの石灰岩の丘を彫り下げた巨大な石像。顔がファラオ(王)で身体がライオンです。カフラー王の命により、ピラミッドと共に作られたものとされています。
スフィンクスにも多くのミステリーが渦巻いています。スフィンクスの両手の前には地下トンネルがある、紀元前1万前の建造物で建造したのは古代アトランティス人…などなど。真相は別として、それほどまでに世界中の人々を魅了し続けているのがギザのピラミッドなのです。

ギザのピラミッド
営業時間:8:00 ~ 17:00
入場料:120エジプトポンド(ピラミッド敷地内入場料)

2.建設王ラメセス2世が建てた巨大神殿

建設王ラメセス2世が建てた巨大神殿

ピラミッドの時代から時は流れ、紀元前1570年頃から紀元前1070年頃の新王国時代。エジプト中部の街、ルクソールが表舞台となります。当時はテーベと呼ばれ、古代エジプト文明が最も栄えた時代の首都の威厳を見せつけるかのように、今も数多くの遺跡が残ります。中でも古代エジプト最大の王ともいわれたラムセス2世の巨大建造物は圧巻です。

ところでラメセス2世って誰?

ラメセス2世

紀元前1314頃に生まれたエジプト新王国第19王朝のファラオ。古代エジプトを最盛期に導いた敏腕として名を馳せるこのお方のプロフィールが凄い。最愛の妻ネフェルタリとその他7人の妻の間に100人以上の子をもうけ、90歳前後の長寿を全うしたといわれる。今もエジプト各地に残る、自らを神格化した多数の遺跡を建築したことから、別名「建設王」とも呼ばれる。また隣国ヒッタイト(現在トルコ)との、史上初の公式な軍事記録に残された「カデシュの戦い」で、世界最古の平和条約を締結するなど、歴代ファラオの中で、今もエジプト人が愛するヒーロー的存在です。

ラメセス2世の代表的な遺跡1 アブシンベル神殿

アブシンベル神殿

ラメセス2世の建造物で最も有名なのが、ルクソールの南、アスワンからさらに南へ280kmのところに立つ、ナイル河岸の岩山をくり抜いて造られたアブシンベル神殿。太陽神ラーを祀る大神殿と、王妃ネフェルタリのために建造された小神殿からなります。大神殿入り口には高さ20mにもおよぶラムセス2世の4体の巨大な座像が今も王の威光を放っています。
内部の大列柱室にはオシリス神の姿をしたラムセス2世の立像、壁にはラムセス2世の勇姿を描いた壁画、また最奥の至聖所には、神々の像に交じり神格化されたラムセス2世の座像があり、10月と2月の年2回、朝日が神殿入り口から真っすぐ差し込み、至聖所のラムセスの石像を照らし出す設計になっています。

アブシンベル神殿
営業時間:5:00 ~ 18:00
入場料:160エジプトポンド

ラメセス2世の代表的な遺跡2 カルナック神殿

カルナック神殿

ルクソールの市街地に立つカルナック神殿は、中王国時代中期から建設が始まり、新王国時代には、ラメセス2世などのファラオたちが神殿や石像、オベリスクなどを次々と建設。歴代のファラオたちは、戦いに勝利するたびに神殿の増築を繰り返しました。古代エジプト文明が作り上げた人類最大の神殿コンプレックスです。敷地内には、高さ30mのオベリスクやラメセス2世の巨像や大列柱室など、最大級の神殿というだけあり、かなり見応えのある遺跡です。

カルナック神殿
営業時間:6:00 ~ 17:30
入場料:120エジプトポンド

ラメセス2世の代表的な遺跡3 ルクソール神殿

ルクソール神殿

ルクソール神殿は、カルナック神殿の中核を形成するアメン大神殿の付属神殿として建立されました。神殿入口に立つのが2体のラメセス2世の座像、奥へ進んだ中庭にもラメセス2世の巨像など、彼の富と権力の誇示をひしひしと感じます。カルナック神殿ともに日没後にライトアップされ、夜空に浮かび上がる神殿は美しく感動的です。

ルクソール神殿
営業時間:6:00 ~ 22:00
入場料:100エジプトポンド

3.唯一人の女性ファラオ ハトシェプスト女王葬祭殿

ハトシェプスト女王葬祭殿

古代エジプトでは、日の沈む方向のナイル川の西岸は「死者の世界」とされ、王家の谷や王妃の谷などの陵墓があります。中でもハトシェプスト女王葬祭殿は、王家の谷の切り立った断崖の下に建設された太陽神アメンラーを祀る葬祭殿。現代にも通用する洗練されたフォルムは、他の墓とは一線を画します。葬祭殿は3階建て、3つの広いテラスで構成されており、2階には愛と喜びの女神ハトホルの礼拝堂や犬の頭をした死者の神アヌビス神礼拝所などがあります。

ハトシェプスト女王葬祭殿

ハトシェプスト女王は夫であるトトメス2世の死後、即位した幼いトトメス3世の摂政となり、やがて自らがファラオとなったエジプト史唯一の女性のファラオ。彼女は公の場に登場する際、あごひげを付け、男性の衣服を身に付けるほどの男性になる徹底ぶりだったそうです。だからこそ、ハトシェプスト女王は王妃の谷ではなく、王家の谷にこの葬祭殿が建設されました。

ハトシェプスト女王葬祭殿
営業時間:8:00 ~ 16:00
入場料:160エジプトポンド(王家の谷共通入場料)

4.四千年の歴史が大集合!エジプト考古学博物館

エジプト考古学博物館

カイロの中心地にあるコロニアル風の建物が美しいエジプト考古学博物館。100以上の部屋を有し、紀元前2000年にも遡る重要文化財が20万点も保管されています。ツタンカーメンの黄金のマスクが展示されていることで有名ですが、ファラオの出土品にピラミッドのキャップストーン、スフィンクス、ラメセス2世のミイラなど、歴史好きなら丸一日過ごしても足りないくらいの充実ぶりです。

立体絵文字像

写真はラメセス2世の子供時代を表す立体絵文字像。頭の上の円盤が太陽を表すラー。子供は古代エジプトでメスと呼び、手に持っているものがエスで“ラメセス”と表しているのだそうです。まるで江戸時代の判じ絵のようですね。歴史を学びながら謎を解いて見学していると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

博物館

現在、ギザにこの博物館を超える新エジプト博物館を建設中です。総工費10億ドル以上、日本政府の援助を受けて建設が進められている世界最大規模の考古博物館で、これまで以上にエジプト史を楽しめる大規模な博物館になると期待されています。オープンは2020年の予定。

The Egyptian Museum(エジプト考古学博物館)
住所 15 Meret Basha, Ismailia, Qasr an Nile, Cairo
営業時間 9:00 ~ 17:00(木・日曜は21時までオープン)
入場料:120エジプトポンド、カメラ持ち込み50エジプトポンド

5.古い歴史だけじゃない?!今、注目のリゾート地はハルガダ

ハルガダ

悠久の歴史を持つエジプトは遺跡だけじゃなく、ダイビングの聖地として知られる美しい紅海にも面しており、青い海、砂浜、ビーチリゾートの顔も持ち合わせます。ルクソールから300kmほど北東に位置するビーチリゾートの街ハルガダは、平均気温30℃、冬の時期も温暖で、ヨーロッパ各地から青い海と太陽を求めてやってくる、人気のリゾート地です。

マリーナ

古代より良港として発展してきたハルガダのオススメは、マリーナ散策。ヨットやゴージャスなクルーザーが停泊している瀟洒なエリアです。プロムナードにはバーやレストランが軒を連ね、日没あたりから賑わいだします。夜は水タバコをくゆらしながらまったり過ごすシーシャバーを体験したり、エジプトの伝統的なカルチャーショーを観たり、遊びには事欠きません。
また、ハルガダは家族旅行の需要も多いため、テーマパーク型の大型水族館や、35基のウォータースライダーが揃ったアクア・パークなど、子供も楽しめる施設も充実しています。

リゾートホテル

ビーチ沿いには3つ星から5つ星まで大型ゾートが軒を連ねています。リゾートホテルの多くは、宿泊料金と食事が含まれている“オールインクルーシブ”タイプが多く、朝昼夕の食事込み。エジプト国内で展開する、5つ星リゾート「サンライズ・クリスタル・ベイ・リゾート」は、1週間単位で滞在するゲストも多く、地中海料理、インド料理、ギリシャ料理、ビュッフェなど、バラエティに富んだ10のレストランでゲストを飽きさせません。広大な敷地に大きなプール。もちろんリゾートの目の前は紅海。そして最大のメリットは驚くほど安い宿泊料金。ハイシーズンでなければ、一部屋2名、3食付きで平均15,000円程度。これは行かなきゃもったいない! ハルガダには、そんなリゾートが目白押しです。

大迫力の古代遺跡と美しい紅海リゾートをセットに、旬のエジプトをじっくり極めてはいかがですか?

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取材協力:エジプト政府観光局